ホワイトニングはしない方がいいって本当?そう言われる6つの理由を徹底解説!

ホワイトニングはしない方がいいって本当?

「ホワイトニングって興味はあるけど、ネットで調べると「しない方がいい」って意見も目にして不安…」そんなお気持ち、とてもよく分かります。

大切な歯のことですから、慎重になるのは当然のことです。

でも大丈夫!正しい知識があれば、安心してホワイトニングを検討していただけます。

この記事では、ホワイトニングに関する不安や疑問を一つずつ丁寧に解決していきます。最後まで読んでいただければ、きっと安心して判断していただけるはずです。

この記事の監修者

岩月院長

歯科医師・歯学博士 岩月 宏文

JR鶯谷駅北口すぐの「うぐいす谷駅前歯科」院長。大学院では麻酔学を専攻し、痛みに配慮した歯科医療を追求。治療においては「できるだけ抜かない・削らない・痛くない」を診療方針に掲げ、丁寧な説明と患者の気持ちに寄り添う姿勢を大切にしている。

目次

そもそもホワイトニングの安全性はどう?

「ホワイトニングで歯が溶ける」という心配をお持ちではありませんか?でもご安心ください、これは誤解です。

ホワイトニングの安全性については、厚生労働省が令和5年に発表した「歯科用漂白材等審査ガイドライン」において、適切な使用方法であれば安全であることが明確に示されています。

ホワイトニングとは、歯を削ることなく過酸化水素(主にオフィスホワイトニング剤)や過酸化尿素(主にホームホワイトニング剤)という漂白剤で化学的に白くする方法です。

この成分は消毒薬にも使用されており、歯に浸透して色素を分解し、歯本来の白さを取り戻す働きをします。

ただし、すべての歯に同様の効果があるわけではありません。テトラサイクリン系抗生物質による変色や、金属による変色歯には効果が限定的な場合もあります。

そのような場合には、セラミック治療など他の治療方法をご提案させていただくことがあります。

「ホワイトニングはしない方がいい」と言われる6つの理由とは?

  1. 保険適用外のため費用が高額になってしまうから
  2. 一時的に歯がしみることがあるから
  3. 歯茎に痛みが出る場合があるから
  4. 人工の歯は白くならないから
  5. 効果が永続的ではなく定期的なメンテナンスも必要だから
  6. 即効性を期待しすぎてしまうから

1. 保険適用外のため費用が高額になってしまうから

ホワイトニングは保険適用外の自由診療のため、費用負担が大きくなることは事実です。オフィスホワイトニングで1回3〜5万円、ホームホワイトニングで2〜5万円、デュアルホワイトニングでは5〜10万円程度が相場となっています。

ただし、セラミック治療(1本10〜20万円)と比較すると、初期費用は抑えることができます。

また、歯を削らずに白くできる安全性や、自信を持って笑えるようになる心理的効果を考えると、投資価値は十分にあると考えられます。費用についてはお気軽にご相談ください。

2. 一時的に歯がしみることがあるから

ホワイトニング後に冷たいものや熱いものがしみる知覚過敏が起こることがあります。これは、ホワイトニング剤の効果により歯の表面構造が一時的に変化し、外部の刺激が歯の神経に伝わりやすくなるためです。

しかし、多くの場合は数時間から数日で自然に改善します。

知覚過敏用歯磨き粉を使用する、施術後は極端に冷たいものや熱いものを避けるなどの対策により、症状を軽減することができます。1週間以上続く場合はご相談ください。

3. 歯茎に痛みが出る場合があるから

歯科医院でのオフィスホワイトニングでは、ホワイトニング剤が歯茎に触れてケミカルバーン(薬剤焼け)を起こすことが稀にあります。これは一時的な炎症で、歯茎が白くなったり痛みを感じたりする症状です。

当院では施術前に歯茎や唇をしっかりと保護し、薬剤が触れないよう細心の注意を払っています。万が一症状が現れても、ほとんどの場合2〜3日で自然に回復します。ホームホワイトニングでは濃度が低いため、基本的にこのような心配はありません。

4. 人工の歯は白くならないから

詰め物や被せ物、インプラントなどの人工の歯は、ホワイトニング剤では白くなりません。これは、ホワイトニングが天然歯の有機質にのみ作用するためです。そのため、人工の歯がある方は、ホワイトニング後に色の違いが目立つ可能性があります。

このような場合は、まずホワイトニングで天然歯を理想の白さにしてから、その色に合わせて人工歯を作り替えることをお勧めします。事前に治療計画をしっかりと立てることで、美しく統一感のある仕上がりを実現できます。

5. 効果が永続的ではなく定期的なメンテナンスも必要だから

ホワイトニングの効果は永続的ではありません。

コーヒーや紅茶、ワインなど着色しやすい飲食物を多く摂取する方は、効果の持続期間が短くなる傾向があります。

しかし、適切なタイミングでメンテナンスを行うことで、初回ほどの費用や時間をかけずに白さを維持できます。また、日頃から着色を避ける、定期的なクリーニングを受けるなどのケアにより、効果を長持ちさせることが可能です。

6. 即効性を期待しすぎてしまうから

ホワイトニングの効果には個人差があり、1回の施術で劇的に白くなるとは限りません。

歯の着色の程度や原因、歯質によって効果の現れ方は異なります。

オフィスホワイトニングでも数回、ホームホワイトニングでは2〜4週間程度の継続が必要な場合があります。

事前のカウンセリングで、患者様のご希望と現実的な仕上がりについて十分にお話しさせていただきます。

ホワイトニングをしない方がいい人とは?

ホワイトニングは多くの方に安全にお受けいただける治療ですが、お体の状態や口腔内の状況によっては控えていただいた方が良い場合があります。患者様の安全を第一に考え、適切な時期や方法をご提案いたします。

安全のためホワイトニングは控えた方が良い方

妊娠中・授乳中の方

妊娠中や授乳中の方は、胎児や乳児への安全性が完全に確認されていないため、ホワイトニングは控えていただいています。

ホワイトニング剤が母体や母乳を通じて赤ちゃんに影響を与える可能性は低いとされていますが、万が一のリスクを避けるため、出産・授乳が終了してからの施術をお勧めしています。

この時期は口腔環境も変化しやすいため、まずは歯科検診とクリーニングから始めましょう。

無カタラーゼ症の方

無カタラーゼ症の方にとって、ホワイトニングは絶対禁忌とされています。

この疾患では、ホワイトニング剤の主成分である過酸化水素を分解する酵素「カタラーゼ」が欠損しているため、口腔内に重篤な炎症などの症状を引き起こす危険性があります。

該当する方は必ず歯科医師にお伝えください。

18歳未満の方

18歳未満の方は、歯や口腔組織の成長発達が完了していないため、ホワイトニングは控えていただいています。

成長期の歯は構造が不安定で、薬剤の影響を受けやすい状態にあります。また、永久歯への生え変わりが完了していない場合もあります。まずは正しいブラッシング習慣を身につけ、成人してからホワイトニングをご検討ください。

虫歯・歯周病など優先的に治療すべき症状がある方

虫歯や歯周病がある状態でホワイトニングを行うと、薬剤が浸透して強い痛みを引き起こしたり、炎症を悪化させたりする可能性があります。

また、歯周病により歯茎が腫れている状態では、薬剤による刺激で症状が重篤化する危険性もあります。ホワイトニングは、これらの治療が完了し、口腔内が健康な状態になってから行うことが大切です。まずは基本的な治療を優先させていただきます。

知覚過敏の症状がある方

すでに知覚過敏の症状が強い方は、ホワイトニング後にさらに症状が悪化する可能性があります。冷たいものや甘いものがしみる症状が日常的にある場合は、先に知覚過敏の治療を行うことをお勧めします。

症状の程度によっては、知覚過敏用の薬剤を使用したり、ホワイトニング剤の濃度を調整したりすることで施術可能な場合もあります。まずは症状の程度を詳しく診査させていただきます。

ホワイトニングの効果が限定的になる可能性のある方

一部の歯の状態では、ホワイトニングの効果が十分に得られない場合があります。

テトラサイクリン系抗生物質による変色歯は、象牙質内部の沈着のため効果が限定的ですが、継続により改善する場合もあります。歯の表面にある白い斑点(ホワイトスポット)がある方は、周囲との色の差が目立つ可能性があるため、事前治療をお勧めします。

神経を除去した歯(無髄歯・失活歯)は通常のホワイトニングでは白くならず、ウォーキングブリーチなどの特殊な方法が必要です。また、フッ素コーティング済みの歯は薬剤が浸透しにくいため、一時的にコーティングを除去してから施術を行います。これらの状態でも適切な方法により美しい仕上がりを目指せますので、まずは詳しく診査させていただきます。

安心してホワイトニングを受けるための3つのステップ

1. まずは歯科医院で相談しましょう

ホワイトニングを成功させるためには、まず歯科医師による詳しい口腔内チェックが欠かせません。虫歯や歯周病の有無、歯質の状態、変色の原因などを詳しく診査し、ホワイトニングが適用可能かどうかを判断いたします。

患者様のライフスタイルやご希望をお聞きして、最適な方法をご提案します。どんな小さな不安や疑問でも遠慮なくお話しください。

2. 治療が必要な場合は先に対処しましょう

口腔内に問題がある場合は、ホワイトニング前に適切な治療を行います。虫歯や歯周病があると薬剤による痛みや炎症の悪化を招く可能性があります。

虫歯治療などを優先せずにホワイトニングで頑張って白くしたとしても、虫歯が悪化して削らなくてはならない・・そんな状況にもなりかねません。

知覚過敏の症状がある方には、事前に知覚過敏用の薬剤を塗布したり、専用の歯磨き粉をお勧めしたりします。

お口全体の環境を整えることで、安全で効果的なホワイトニングが可能になります。

3. 適切な方法で理想の白さを目指しましょう

患者様の状況に応じて、オフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、デュアルホワイトニングの中から最適な方法を選択します。

即効性を求める方にはオフィス、じっくり取り組みたい方にはホーム、最大の効果を目指す方にはデュアルをお勧めします。「真っ白」ではなく「自然で健康的な白さ」を目標に設定し、施術後の定期的なメンテナンスについてもご説明いたします。

まとめ

「ホワイトニングはしない方がいい」という声もありますが、正しい知識と適切な治療を受ければ、安全に美しい白い歯を手に入れることができます。

大切なのは、一人で悩まずに歯科医師に相談することです。あなたの口腔状態や希望に合わせた最適な方法を、一緒に見つけていきましょう。

不安な気持ちがあるのは自然なことです。でも、その不安も含めて何でもご相談ください。きっと安心して治療を受けていただけるはずです。

ホワイトニングはしない方がいいって本当?

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